当方の愛車遍歴w 1970年式オールズモビル・カトラスの紹介です。
日本では知名度が低いのでカトラスというクルマ自体の情報をメインとします。
当方が初めて買った旧車が、この1970年式オールズモビル・カトラス・タウンセダンでした。
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当時のアメリカ本国ではベストセラーのメジャーなクルマ
まずオールズモビル自体を知らない人がほとんどだと思います。
いままで大抵の会話で、
- 相手)何が趣味?
- 当方)クルマが好きでアメ車に乗ってます。
- 相手)へぇ~、何ていうクルマ?
- 当方)1970年式のオールズモビル・カトラスです。
- 相手)????????????
となります。 ほぼ100%www 正直もうウンザリですw
オールズモビルはアメリカで最も古く1897年から存在した自動車ブランドで長い事GM社(ゼネラルモーターズ)の中級車ブランドでしたが、2004年にGM社のブランド整理統合で消滅してしまいました。
GMのアメリカ国内でのラインナップは、長い事キャデラック・ビュイック・オールズモビル・ポンティアック・シボレー・GMCで固定化していましたが、1990年前後からジオやサターンが出てきて旧来の体制が崩れ、2004年にオールズモビル、2010年にポンティアックが消滅しました。(崩した張本人のジオやサターンも既に消滅。)
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アメリカ版マークⅡ?
カトラスはオールズモビルのインターミディエートクラスで、日本車で例えると上級がクラウンでインターミディエートがマークⅡといった感じで、マークⅡ・チェイサー・クレスタと姉妹車があったように、
- ビュイック・(スペシャル)スカイラーク
- オールズモビル・(F85)カトラス
- ポンティアック・テンペスト(ルマン)
- シボレー・シェベル(マリブ)
と、キャデラック以外のブランドに姉妹車があり、当時はGM・Aボディというプラットフォームのクルマでした。
姉妹車のビュイック・スカイラーク
今ではGM・Aボディ中で一番メジャーとなったシボレー・シェベル(※音量注意)
当時のアメリカではカトラスは人気車種で、年間の売上ランキングで毎年5位以内ぐらいにランクされ、その後はホンダ・アコードやカムリがトップになるまで長い事1位~5位以内のメジャーな車種で、正に日本のマークⅡのようなクルマでした。マークⅡもチェイサー・クレスタと姉妹車がありながら一番メジャーでしたし、歴代売れてましたよね?
クルマ自体はそれこそ昭和のマークⅡと一緒で、クラウンじゃぁ威張り過ぎ、コロナよりちょっと上が欲しいという層をターゲットにした車種なので、好き嫌いがハッキリ分かれるようなクセのない万人向けの中級車です。
ビュイック・スカイラークがやや固く真面目な人向けの上級、オールズモビル・カトラスがカジュアルなやや上級、ポンティアック・テンペスト(ルマン)が若干スポーティーで個性(クセ)の強い感じ、シボレー・シェベル(マリブ)が誰にでも受ける広く一般大衆向けといった味付けで差別化してました。
GM車の常で、元々オールズF85というシリーズでスタートしたものの、途中でカトラスと呼ばれる上位グレードが登場し、そのうちカトラスがメインとなってF85が廃れてゆくというパターンで、1970年式の頃は既にF85は低グレードに微かに残っていた程度でした。
アメリカ本国では6気筒でくるくる窓のベーシックなグレードがメインで、SXやシュプリームといった上級グレードや、カトラスとは呼ばないオールズモビル・ビスタクルーザーという上級ステーションワゴンとオールズモビル442というマッスルカーがラインナップされていました。
ボディスタイルは、
- 2ドアクーペ
- 2ドアHT
- 2ドアスペシャリティ
- 2ドアコンバーティブル
- 4ドアHT
- 4ドアセダン
- ステーションワゴン
の7タイプで、当方の4ドアセダンはタウンセダンと呼ばれていました。
2ドア&4ドアHT系はホリデイクーペ&ホリデイセダンの呼称です。
グレードは、2ドアクーペ&2ドアHTにカトラスS、2ドアスペシャリティがSXで、ワゴン以外にはシュプリームという上級グレードがあったみたいです。
2ドアスペシャリティのSXは、ポンティアック・グランプリ、シボレー・モンテカルロに相当する車体です。
他にカトラスとは呼ばないオールズモビル・ビスタクルーザー ステーションワゴンと、マッスルカーのオールズモビル442がありました。
カトラスのステーションワゴンは平坦な屋根のカトラス・ワゴンと、カトラスとは呼ばないパノラマウインドウ付きのオールズモビル・ビスタクルーザーが有りましたが、平坦な屋根のカトラス・ワゴンは完全に忘れ去られています。
オールズモビル442は完全なマッスルカーで455Cid(7400cc)365HP&370HPの怪物。
スカイラインのGT-Rのように素人には同じに見える別物です。2ドア系各車に設定があったようです。
なので昨今カトラスをイジる人は大抵この442のクローンや442っぽい外装の仕上げとされる場合が多いです。ハコスカが片っ端からリアフェンダーをカットされるのと同じ感じです。
他にもバリエーションはあるようですが割愛。
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日本ではかなりレア?
当方のカトラス・タウンセダンは新車当初から日本に輸入されていた正規ディーラー車です。2ケタ台前半の車台番号から察すると、1970年のオールズモビル全体で、日本では100台も売れなかった気がします。
後年輸入された1970年式のオールズモビル・ビスタクルーザーは画像検索で多数ヒットしますし、70年式のコンバーティブルも見た事があります。71年のSXも画像検索で出ますし、71年のコンバーティブルやビスタクルーザーの実物も見ましたが、新車時から日本に居た正規ディーラー車の1970年式4ドアセダンで現存してナンバーを取得している車両となると多分日本ほとんど残っていないと思われます。
同じのを見た事があるというハナシは20年間に何度も耳にしていますが、どれも曖昧で決定的な画像等の情報は皆無なので、みなさんの中で同じ1970年式のオールズモビル・カトラスの4ドアセダンを見た事があるという人は是非、画像を撮って見せて下さい_(._.)_
本国ではマークⅡクラスのインターミディエートでも、当時の日本では420万円。センチュリーが240万円の時代なので現在約2000万円のセンチュリー1.75台分で3500万円相当。
日本では余程の金持ちでないと買えないクルマでしたw
なので、マークⅡをセンチュリー1.75台分の価格の高級車に仕立てる為にオプション全部のせというアメリカ本国ではあり得ないバカな仕様になってましたw
5.7リッターV8・4バレルキャブレター・コラムAT・パワーステアリング・パワーブレーキ、クルーズコントロール、エアコン・パワーシート・リアデフロスター、当時としては装備てんこ盛りwww
アメリカ人から見たら、どこでも見掛けるマークⅡをロールスロイスのように高級車扱いしていたのですから意味不明だったと思います。
クルマ自体は、当時のオーソドックスな構成の典型的なアメリカ車・GM車なので特に目立った特徴はなく、フニャサスでユルい乗り味。ステアリングも曖昧で剛性感の無いよじれて応力を逃がすボディ。反面当時のグロス値で315馬力(今のネット値で250馬力位?)の大トルクでアクセルを強く踏めばホイルスピンするパワーw
インターミディエートなのでフルサイズ程取り回しに気を遣う事もなく乗れます。
車幅1.9mちょっとで全長5mちょっとだったと思います。
フロントは角張っているので見切りが良いのですが、Cピラーの形状で後方の視界が悪く、高速の合流などは苦手です。
燃費は極悪で、昔はリッター4キロ以上、高速の長距離でリッター7キロ走ったのですが、エアコンのコンプレッサーの負担でエンジンの回転数が落ちてしまい不調になったので、キャブ調整してもらって以降リッター4キロ走らなくなってしまいました。実質リッター3.5キロ。
しかもノックするので今はハイオクを入れています。以前はハイオクとレギュラーを交互に入れてました。
これはアメリカのガソリンはオクタン価が3通りで、日本のハイオクとレギュラーの中間のプラスというガソリンがあるみたいで、そちらが主流のようだったのでハイオクとレギュラーを混ぜてオクタン価を調整しようとしていたからですw
まぁアメリカのように長距離走る事もなく4バレルキャブレターなのである程度の燃費の悪さは仕方がないですね。
これからもちょくちょくネタにする予定なのでヨロシクww