ダッジチャレンジャーを購入して4年半弱乗ってみたレビューです。アメ車に乗ってみたいけどアメ車は壊れるんじゃないかと心配で躊躇している人は、実際に4年半乗った結果ですので参考にして下さい。
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大きな故障はなく普通に乗れました。
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気になる燃費、維持費は?
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不具合は?
S130系クラウンからダッジチャレンジャーに代替して約4年半経過しました。
当方のダッジチャレンジャー自体に関しては追って紹介しますが、とりあえずダッジチャレンジャーの長期所有レビューを記します。中古アメ車購入の参考?にしてみて下さい。
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大きな故障はなく普通に乗れました。
2015年の秋に国内未登録の2009年式ダッジチャレンジャーSEを国内新規登録で購入し、2018年秋には最初の3年車検も通過させました。
6~7年落ち、アメリカ本土で10万キロ走行した中古車を購入して4年半ですが、今まで大きな故障はなく普通に乗れています。
日本ではアメ車はよく故障するという風評被害が蔓延していますが、その大部分は実際にはアメ車など所有した事すらない知ったかぶりの、自称クルマ通が誇張した話が伝言ゲームで内容を膨らませていった都市伝説か、適切な整備を受けられないまま日本で過ごしてきた個体が間違った整備で症状を完治させられずに何度も故障を繰り返している物と思われます。
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気になる燃費、維持費は?
当方は約30年近くの間に6台のアメ車に乗りましたが、いつも真っ先に聞かれるのが”燃費は?”ですw
当方のダッジチャレンジャーはグレードがSEなのでV8ではなくV6エンジンで3.5リッターなのでV8の大排気量モデル程ではなく、レギュラーガソリンで市街地+高速でリッター8.5キロ~7.3キロくらいです。国産車でも3.5リッター車は各種ある筈なので、中古の国産3.5リッター車だとハイオク指定もあるのでそれほど大差ないのでは?と思います。
維持費は、前述のように大きな故障はしなかったので、その点のメンテナンス費も中古の国産車と大差ないのでは?と思います。
但し自動車税に問題が発生します。国産の3.5リッター車は排気量が自動車税のレギュレーションに合わせて3500cc未満に抑えてあるので、古すぎない中古の国産3.5リッター車だと58.000円/年ですが、2009年式ダッジチャレンジャーSEのV6エンジンは日本の税制を思慮していない為に、3.5リッターと名乗りながら車検証上は3507ccと、僅かに8cc超過しているだけで1ランク上の3500cc~4000ccクラスとなってしまい、66.500円/年と、毎年8500円も国産3.5リッター車より余計に自動車税を払う羽目になります。
同じクライスラー3.5リッターV6エンジンを搭載している同年代のジープ・クライスラー300・ダッジチャージャー・ダッジマグナムでも有り得る事なので、この点のみは注意又は覚悟が必要ですねw
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不具合は?
さすがに6~7年落ち、アメリカ本土で10万キロ走行した中古車なので大事には至らない不具合は生じました。
又、故障以外に事故修理を2回行っています。
具体的な不具合は
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左折するとESPランプが点灯して、暫くの間消灯しない。
ESP(トラクションコントロール)のランプが点灯したままになってしまう不具合。
ステアリングのクロックスプリングが割れてハンドルの回転でコネクターの接点が引っ張られて接点不良を起こしていました。
クロックスプリングの交換。
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走行中に怪現象ww
走行中「ポーン」と警告音が鳴りESPの警告灯が点灯→消灯。 コレを数回繰り返す。
ナビの電源が落ちてESPの警告灯が点灯したまま。
警告音とナビの電源の入り切りを繰り返し、各種警告灯類がランダムに点灯して、メーターのELパネルが微妙にチラつき、メーターの針が不規則に振れて、ヘッドライトの点灯が不安定となりポルターガイスト状態w
修理入庫させた途端に怪現象停止。不具合入庫あるあるww
テスター・診断器を積んで2週間走行テストをしてもらったものの、症状が再現したのが2回のみで根本的な原因の判明はせず。スキャナー(診断器)でABSのモジュールが18ボルトの異常な電圧を出力しているとの事で、根本的な原因を特定出来ないままABSのモジュールを交換してコンピュータの再セットアップ。幸い再発はなく完治しました。
※スキャナー(診断器)がないと不具合箇所の特定が出来ないので最近のクルマは厄介ですね。
※根本的な原因を特定・修理出来ないと、単にスキャナーが示したABSのモジュール(約15万円)の部品交換だけをしても大元の原因が再発して、再び新品交換したABSのモジュールを破壊してしまう危険性があります。
※ABSのモジュールの部品交換だけしても、メーカーとオンラインで交信できる専用アプリでコンピュータの再セットアップをしないとABSが稼働しないので、最近のクルマは素人やノウハウのない工場には手が出せず厄介です。
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ブレーキパッドの鳴き。
左後輪のブレーキパッドがキーキー鳴く。
診てもらったトコロ、キャリパーが僅かに曲がっていてパッドが均一に減らずに斜めに削れているとの事でした。
使用上は問題ないとの事なので、予算の都合でパッドを新品に交換しただけでした。間もなく鳴きは再発してしまいましたorz
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タイロッドエンドのガタツキ。
先日冬タイヤに交換した際、ジャッキアップのついでにタイヤを揺すってみたら左前輪がグラグラでした。
入庫させて診てもらい、タイロッドエンドの劣化と判り交換しました。十数万キロ走行しているのでアメ車だから壊れたという事案ではないですね。
このように乗っていて何か異常を感じたり、ジャッキアップのついでにタイヤを揺すって点検したりと、常に頭の隅にクルマのコンディションを気に留めていて、気になったらプロに診てもらう心構えは必須です。
なので、乗りっぱなしで不調の前兆すら気付けない鈍感で無頓着な人だったら、不具合に気付けないまま事態を悪化させてトドメを刺してしまう事になると思います。
アメ車は壊れるとボヤく人の中には、このように乗りっぱなしで壊してしまう人も居ると思います。
同じクルマを買ったとしても、その後の扱いで壊れたり壊れなかったりするという事です。
メカ的な不具合は4年半でこの程度です。あとはその他の走行には直接関係ない事案です。
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ダッシュボードの経年劣化。
どうやら内装の樹脂パーツが弱いようで、他にも内装の樹脂パーツが割れています。
ダッシュボードは樹脂が縮んで中央のエアコンの吹出し口の上が開いてしまいました。
中古車サイトでダッジチャレンジャーを探していた際に、左右のエアコンの吹出し口の上が縮んで開いている個体を複数確認しているので持病のようです。
接着剤で接着しましたが、1~2年で再び開いてしまいました。
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パワーウインドウの不具合。
国産車では起こらない不具合かと思いますが、ダッジチャレンジャーやマスタング等のサッシレス2ドア車は、ドアを開閉する際、1/4インチ程パワーウインドウが下がって、ウェザーストリップを避けてドアを開閉し、ドア全閉後にパワーウインドウが1/4インチ上がって、ウェザーストリップと窓が嵌合する状態で閉まります。多分国産のサッシレス2ドア車はそのままウェザーストリップに窓を押し当てる構造だと思います。
この為、パワーウインドウの不具合が生じると、(又は電源が切れた状態だと)ウェザーストリップが窓に被さったままで無理に引っ張ってウェザーストリップを破損してしまう危険性があります。
当方のダッジチャレンジャーは稀にパワーウインドウが下がらずに、ドアを開けてウェザーストリップを無理に引っ張ってしまう事があります。
これは未修理のままです。
ドア・窓関係の不具合としては、寒い季節に屋外に終夜放置していると、翌朝ドアモールやドアのウェザーストリップが凍って貼りついたり、凍ったウェザーストリップのせいで窓が1/4インチ下がらなかったりして、ドアが開かなくなる不具合があります。コレは持病なので、ダッジチャレンジャーはガレージで保管しなければならないクルマのようです。
とりあえず普通に乗って気付いた不具合は放置せずに適切に修理していれば、立往生したり故障が頻発する事もなく問題なく走行出来ています。
6~7年落ち、十数万キロ走行の3500cc国産中古車と大して変わらないと思います。
いままでアメ車に乗った事がない人で、中古アメ車の購入を真剣に検討しているのであれば、自称クルマ通でアメ車は故障するからやめろと吹聴する人と出会ったら、その人が具体的に何年式の何にいつ頃何年間乗った事があるのか?を角がたたないようにそれとなく尋ねてみて下さい。そしてそれを鵜呑みにするのではなく話の真偽はご自身で判定したほうが良いですねw
又、アメ車は多少の不具合でも動いてしまうので、不具合のまま乗らずに異常を感じたらすぐに信頼できる店でチェックして貰う事が重要です。
動くからと乗り続けていると、ちょっとした修理で治ったモノが莫大な費用と手間の掛かる損壊に至ります。
前述のポルターガイスト現象の修理のように、故障の根本まで考察せずにただ診断器で不具合が出た部品だけ交換すると、大元の原因が解決していないので、何度も同じパーツを壊して交換するハメにもなりますし、その故障の根本が発端であちこち壊れる事にもなるので、的確な診断と修理のできる店を見つけておくのが、大きな故障をせずに普通に乗り続けられるポイントですね。