前回は1970年から2000年頃までのクルマのスタリングの変遷について述べました。
今回は2000年から現在の話です。
- 2000年頃から異変発生
前回は、元々FR方式が主流だったクルマの駆動方法が、1970年代には小型車を中心にFF化し始め、それに伴ってクルマのフォルムも、フロントのオーバーハングが短めでリアが長めなスタイルから、フロントのオーバーハングが長めでリアが短いデザインに変わっていったという話をしました。
ところが2000年近くになると、新たな変化が発生し始めました。
それは、ミニバンや軽トールワゴンの台頭です。
それまでファミリーカーといえば従来の乗用車タイプだったのが、1990年代中頃からミニバンタイプが進出してきました。
画像出典:自動車ガイドブック
また、~1200cc位のクルマに乗っていた層が徐々に軽トールワゴンに移行していき、今では乗用車の新車販売台数の45%程度が軽自動車になりました。
- ミニバンに至る歴史
ミニバンを遡ると、1970年代末の商用バンが母体の7~8人乗りのワンボックスカーが起源に相当します。
画像出典:自動車ガイドブック
旧くはワンボックスカータイプの商用バンをベースにした7~9人乗りの乗用タイプは、日本では主にコーチと呼ばれ、1960年代には様々な車種が存在していました。
画像出典:自動車ガイドブック
しかし、採算性から今のミニバンのように乗用専用のプラットフォームで生産する事は困難で、圧倒的に売れていた貨物用の商用バンをベースに、足回りをソフトにして荷台に座席を設置しただけのような、どれもマイクロバスの縮小版的な仕様でした。
しかも個人ユーザー向けではなく工場や工事現場の作業員の移動や、旅館の送迎用的な需要を見込んだ物でした。
その為大して売れずに、どの車種でも珍しいグレードとなっていました。
ところが1970年代末になるとレジャーブームが起こり、同時にアメリカで爆発的に流行したバニングが日本にも飛び火します。
"horoscope said this morning
— MS Morris(blogger, author, stoic) (@abaddon1215) 2020年6月21日
DO NOT share feelings as they rise,
and this while I'm face down in the carpet
of my Chevy van."#mircopoetry #poetry #amwriting #blogging #customcar #customvan pic.twitter.com/oWiH3RG3ll
一般では中古の商用バンの内外装を派手に改造したバニング車が出始めました。
メーカーでは、商用バンベースの5ナンバーワンボックス車の室内を、それまでの業務用的で質実剛健な内装から、若干豪華な仕様に改めた車種を発売し始めました。
コレが結構好評で、各メーカー豪華で装備を充実させた内装のワゴン車を数多く出し始めました。
画像出典:自動車ガイドブック
しかし、商用バンはエンジンが運転席の下にあるものが主流で、従来の乗用車と比較すると重心が高く安定性に欠け、走行性能も劣りました。
そして、乗用タイプは商用バンとは異なるミニバン専用のFF系のプラットフォームに移行していき、商用バンと決別する事になります。
ミニバンは初めから乗用専用に設計されているので、貨物用の商用バンから派生したワンボックスのワゴン車より性能も居住性も向上しています。
小さい子供のいる家庭などはこちらの方が使い勝手が良いので、ファミリーカーは瞬く間に普通の乗用車からミニバンに置き換えられて行きました。
画像出典:自動車ガイドブック
- 軽トールワゴン
一方軽トールワゴンは、1970年当時は排気量360cc全長3メートル未満だった軽自動車の規格が主に安全性の面から徐々にサイズアップされ、今では車体の外寸はそれこそ1970年頃の1000ccクラスと同等か若干大きめとなっていきました。
安全対策の観点から今のサイズに拡大されたのは1998年との事で今から約20年前、ワゴンR等が2代目となりトールワゴンが市民権を得た頃でした。
画像出典:自動車ガイドブック
性能も、フル乗車したり高速道路を走らなければ特に不自由を感じないレベルに向上していました。
しかも日本の社会構造が変化してきて非正規雇用の低所得者が激増し、一握りの富裕層と多くの貧困層という二極化の時代になりました。
一部の富裕層以外は所得が20年前と同じか低下し、社会保障費の負担は増加して実質的に目減り、自動車にお金を掛ける余裕がなくなり、少しでも費用を抑えるために自動車税が半額程度の軽自動車を選択するしかなくなりました。
性能も居住性も向上し税金等の諸経費も安いので、1000~1200cc程度の小型車より軽トールワゴンが売れるようになっていきました。
という訳で、当方の美的感覚の判定基準のフロントのオーバーハングが短めでリアが長めなスタイルのクルマは絶滅してしまいました。
特に軽トールワゴンは、フロントのオーバーハングが長めでリアが短いFFレイアウトを通り超えて、Aピラーがフロントのタイヤハウスより前進してしまうという事態に至ってしまいました。
画像出典:自動車ガイドブック
こうなると、もう美的感覚どころの話ではなくなってしまい、当方は新しいクルマへの関心が完全に失せる事となりました。
当方の好きなフロントのオーバーハングが短めでリアが長めなスタイルのクルマ。
Aピラーとフロントのタイヤハウス、Aピラーから降りてくるドア開閉部のラインの位置関係に着目して下さい。
子供やクルマに興味のない人が描くクルマの絵
子供の頃すごく嫌でした。
Aピラーとフロントのタイヤハウスの位置関係が不自然です。
かつては実車にはあり得ないので、観察力が欠如していてヘタクソな絵だと批判していました。
ところが、今ではヘタクソだとは言い切れませんw
画像出典:自動車ガイドブック
このように1970年からの50年で、自動車の機構の進化と消費者のニーズに伴って、クルマのスタイルは大きく変化していきました。
そして当方はカッコイイと思うクルマが皆無に近くなり、新車から興味が失せました。
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