2022年5月22日(日)に道の駅富士川で開催された、第12回クラシックカーミーティングin山梨で見掛けたクルマの中から数台チョイスして紹介します。
前回のアメリカ車に続いて今回は見学ギャラリーのクルマです。
- 第12回クラシックカーミーティングin山梨
クラシックカーミーティングin山梨は、山梨旧車倶楽部という団体の主催で定期的に開催されている模様で、前回2021年11月7日に開催された際に初めて見学し、今回が2回目の見学です。
会場で見掛けた、ミーティング参加車両と見学ギャラリーの車両から、目についたクルマを数台ずつ紹介します。
- コロナ マークⅡGSL
二代目トヨペット コロナマークⅡの初期モデル。1972(昭和47年)に登場直後のⅠ型ですね。
この二代目マークⅡ、2ドアのハードトップは比較的見掛けますが、セダンは余り見掛けません。
しかも出た直後のⅠ型は更に珍しいです。更にノーマル車高で純正ホイールキャップを装着しているので、純正状態をキープした非常に貴重な個体です。
この代のマークⅡ、4気筒ツインカムのGSS以外は族車風のアレンジが多く、族車風でないGSS等の個体でもほぼ社外アルミに換装されているので、純正の佇まいを保つこの車両はかなり貴重です。
二代目マークⅡは、セダンとHTでリア周りの意匠が異なり、HTはリアバンパーが前バンパーと同じように両端がせり上がったU字型のバンパーで、テールレンズも両端が釣り上がった意匠なのですが、セダンのほうはワイド感を出すために、緩やかに弧を描くように中央部より両端が張り出す意匠でした。
しかしこの弧が、視覚的にはテールの両端が垂れ下がったように見えてしまったようで、伝統的に釣り上がる、持ち上がるような意匠が上昇や勢いと言ったイメージから好まれ、垂れ下がる意匠には勢いが落ちるとか、だらしがないといったイメージを持つ日本では不評だったようで、翌1973年8月のマイナーチェンジで特にセダンのテールは垂れ下がり感を払拭するような意匠に変更されます。
なので、逆に初期のセダンのテールは希少です。
- 初期マークⅡの変遷
初代トヨペット コロナマークⅡは1968(昭和43年)に登場します。
当初は次期コロナとして開発が始まったようですが、当時のT40系コロナが非常に好評だったので、コロナはそのまま継続してコロナの上級派生車種として販売したようです。
その為車両型式で追うと、1964年発売のT40系コロナが
- R(P)エンジンのT型プラットフォームの40系で、セダンがR(P)T40
- 1965年登場のハードトップがRT50
- バン・ピックアップの商用車がR(P)T46・47
- 4気筒ツインカムの派生車トヨタ1600GTがRT55
と、型式は40・50番台です。
初代コロナマークⅡはそれに続くRT60番台がセダン・バンで
- RT61・62:セダン
- RT66:バン
T70番台がハードトップ・ワゴン
- RT71・72:HT
- RT77・78:ワゴン
となっており、更にT40系コロナの次にモデルチェンジしたコロナでは、T80・90番台が割り振られています。
結果的にコロナマークⅡは大ヒットして、継続して併売したT40系コロナも売れたので(1970年にモデルチェンジしたT80系コロナは、マークⅡに食われて売れなかった。)
二代目コロナマークⅡは、型式名的にも分離独立してT○○系からX○○系になります。
二代目マークⅡはそれまでの4気筒R型エンジンのシリーズに加えて、クラウンの6気筒M型エンジンのLシリーズも追加して、4気筒ツインカムのGSSもあるX10系となりました。
6気筒:セダンMX10・HT MX10・ワゴンMX27
4気筒:セダンRX10(1700 1800ccマイナーでRX11)・12(2000cc)・HT RX22・ワゴンRX27・28・バンRX16・17
1973(昭和48年)にマイナーチェンジで1700ccが1800ccへ、6気筒シリーズ・EFI車の充実と意匠の小変更
1974年と76年に排ガス対策に絡むマイナーチェンジ。
排ガスデバイス搭載の都合でのノーズの延長に併せて、フロント周りをメインに意匠変更
排ガス対策済みエンジンに変更、4気筒ツインカムのGSSは排ガス対策が追いつかずに廃番
1976(昭和51年)6月にX30/40系の、のちにブタ目と呼ばれるマークⅡにモデルチェンジします。
- R31スカイライン1800
申し訳ありませんw、自分はこの年代のクルマになるとあまり詳しくないので、正確な年式や型式、グレード名などは判りません。
1985(昭和60年)~86年のR31スカイライン(1800だとFJR31?)の前期?4気筒1800ccの4ドアセダンで、トランクにリミテッドのバッジがあるのでリミテッドでしょうか?
自分は1800では、エクセルとエクストラGしか見つけられませんでした。
自分もたまたま角テールのスカイラインを見つけて撮影しただけなので、この1枚しか撮っていません。
この世代は、当時のキャッチコピーから「7THスカイライン」と呼ばれていますね。
自称スカイライン通の人達は、GTやGT-R、RS等のスポーツ系のスカイラインしか眼中にない場合が殆どなので、地味な4気筒モデルは希少です。
スカイラインオーナーの知人とのやりとりの中でこの画像を見せたところ、やはりこの車両の存在を知っており、複数のスカイラインを所有されている方の1台との事でした。
真のスカイライン好きは、GTやGT-R、RS等のスポーツ系しか目に入らない自称スカイライン通の人達とはさすがに一味違うなと感心しましたw
- 7THスカイライン(R31)
1960~70年代の日産車の型式名は、
- ブルーバード:P310・311・312→410・411→510→610→810→910(※710はバイオレット)
- セドリック:30・31→H130→230→330・331・332→430
- ローレル:C30→C130→C230
- スカイライン:C10→C110→C210・211
- フェアレディZ:S30・31→S130
と、モデルチェンジごとに100ケタ台の数が増えていって、大きなマイナーチェンジで末尾が増えたりしていましたが、1980年代に入って最初の完全モデルチェンジ版から型式の付け方を変更したようで、
- ブルーバード:U11→U12→U13→U14
- セドリック:Y30→Y31→Y32→Y33→Y34→Y35
- ローレル:C31→C32→C33→C34→C35
- スカイライン:R30→R31→R32→R33→R34→R35
- フェアレディZ:Z31→Z32→Z33→Z34
と、アルファベット+2ケタで、末尾がモデルチェンジごとに進んでゆく方式に改められています。
7THスカイラインは、4気筒ながらツインカムエンジンのRSを復活させたR30と、ツインターボ280馬力4WDのR32GT-Rの世代の間に挟まれて比較的地味な世代ですが、1985年に出た当初はセダンと4ドアハードトップのみと、それまでの定番だった2ドアハードトップのない地味なラインナップだったようです。
これは当時ハイソカーブームで、マークⅡ3兄弟の4ドアハードトップが爆発的に売れていたので、スカイラインもハイソカーに寄せてスカイライン・ローレル戦線でマークⅡ3兄弟に対抗して、2ドアはソアラのライバルのレパードに集約させるような戦略だったのかと思われますが、スポーティーな2ドアのないスカイラインは不評だったようで、間もなく2ドアクーペのGTSとワゴンが追加されます。
この年代に余り詳しくない自分は、今回記事を書くにあたってググって、2ドアクーペのGTSが途中から追加されたと知って意外に思いました。
- 4気筒スカイライン
GT系の6気筒スカイラインしか注目されなくて、まるでスカイライン=スカG(6気筒)みたいな扱いで、4気筒ツインカムのRSがあったR30以外は無視され気味な4気筒スカイラインですが、そもそも元を辿ればスカイラインから派生したグロリアを、それまでのスカイラインの立ち位置である5ナンバー上級車にして、スカイラインは1500ccの上級中型ファミリーカーとして開発されたクルマなので、4気筒のスカイラインこそが本来のスカイラインと言えます。
今では見向きもされなくなった為に、絶滅危惧種となってしまった4気筒スカイラインですが、7THスカイラインの前のR30スカイラインまでは、6気筒のスカイラインと遜色なく売れていた車種ですし、少なくともジャパンの世代までは4気筒車をベースに開発して、6気筒でリアを独立サスにした上位モデルとしてアレンジを加えていたように思います。
さすがに7THスカイラインの頃はバブル期で消費者の上級志向が強かったので、スカイラインの低グレードを買うよりブルーバード・スタンザ・オースター等の元々1600~1800ccとして設計された車の豪華装備仕様版を選ぶようになっていたと思います。
そう考えると、7THスカイラインの4気筒版は割と希少なのかと思います。
こちらは2ドアGTS-Rの1/24スケールキットです。
ハセガワ 1/24 ヒストリックカーシリーズ ニッサン スカイライン R31 GTS-R プラモデル HC29
1/24スケールキットで4ドアHTを見つけました。
フジミ模型 1/24 インチアップシリーズ No.113 R31 スカイライン GTS 4ドア H.T. プラモデル ID113
トミカ1/64ミニカーです。
トミカプレミアム 04 日産 スカイライン GTS-R
1/43スケールミニカーです。
イグニッションモデル 1/43 ニッサン スカイライン GTS-R R31 ブルーブラック IG0136 完成品
歴代マークⅡを纏めた資料、キンドル版です。
ニューモデル速報 歴代シリーズ 歴代トヨタ・マークIIのすべて
トミカの二代目マークⅡです。
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1972年2月に発売された二代目マークⅡの詳細を、72年11月に発行した書籍の復刻版なので資料性が高いです。キンドル版、キンドル版はキンドル会員なら無料のようです。
【完全復刻版】 モーターファン 日本の傑作車シリーズ 第3集 コロナ・マークII 完全復刻版 モーターファン 日本の傑作車シリーズ
概ね1/24スケール相当のプラキットです。昭和40年代の金型が元なので、味わいはありますがスケール的な正確さやパーツの精密さを求めるのは酷です。
そのまま組んで雰囲気を楽しむか、プロ級のスキルで根本的に改造するかの二択です。
童友社 昭和の名車 ノスタルジックヒーローシリーズ No.7 トヨペット コロナ マークII-L HT プラモデル 成型色(白)
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