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【祝:開通!】須走道路・御殿場バイパス【山梨-静岡】

今回は新たに開通した、国道138号 須走道路・御殿場バイパスの話題です。

 

2021年4月10日午後4時、新東名高速道路の御殿場ジャンクションから新御殿場インターチェンジ間の開通に併せて、国道138号 須走道路・御殿場バイパスが開通しました。

 

これによって、山梨と静岡が自動車専用道路で繋がる事になりました。

 

山梨や静岡と縁遠い人には関心が湧かないかも知れませんが、首都圏でドライブをする人には有益な情報です。

 

 

判りやすい解説動画

 

  •  山梨と静岡の地理的状況

 富士山が山梨と静岡に跨っているように、山梨県と静岡県は隣接しています。

県の境界線の総延長は、富士山を二分して約150キロくらいあるようです。

 

しかし東京・神奈川寄りには丹沢山地があり、長野側は赤石山脈があり、更に山梨県内も甲府盆地と富士五湖エリアは黒岳などで分断されているので、意外にも山梨~静岡を抜けるルートは

  • 国道52号線の赤石山脈を、ほぼJR東海の身延線と似たルートで甲府から興津へ向かう山道
  • 富士五湖の山中湖から、一般道では篭坂峠を超え、自動車専用道では東富士五湖道路で御殿場の国道246号線へ抜ける国道138号線

 の2ルートしかありません。

 

  • 渋滞の緩和に効果が期待?

 従来は東名高速御殿場インターから富士五湖方面への観光や、御殿場インター経由で東名高速を利用して帰宅する観光客の影響で、須走から国道246号までの国道138号線の一般道の区間は週末や行楽シーズンには大渋滞するポイントになっていました。

 

今回新たにバイパスが開通した事により、観光客の渋滞の緩和に期待が持てるようになりました。

 

バイパスは当面暫定2車線なので、片側1車線で追い抜き追い越しが出来ません。

なので観光客の渋滞が発生すること自体は避けられませんが、観光客にバイパスを使用して貰えれば、地元民は行楽シーズンには下道を活用すれば無駄な渋滞に巻き込まれることが避けられます。

 

平日は空いているバイパスを利用すれば、かなりの時間短縮になります。

 

山梨側から、新たに開通した須走道路・御殿場バイパスを通って国道246号線まで走行する車載動画

  • 実質中央道と東名高速が繋がった状態に

 10年前に圏央道の海老名ジャンクションが開通して、八王子ジャンクション~海老名ジャンクション間で中央道と東名高速は繋がりました。

しかし圏央道の海老名ジャンクションは慢性的な渋滞となっています。

 

須走道路・御殿場バイパスが開通した事で、中央道と東名高速の間を移動する新たな選択肢が増えました。

 

従来は中央道富士吉田線→東富士五湖道路→”一般道国道138号線”→東名高速御殿場インターでしたが、今回からは一般道国道138号線の部分が須走道路・御殿場バイパスとなった事で、中央道から全線「自動車専用道路」で新東名まで繋がった事になります。

 

行楽帰りの混雑回避で東名高速&新東名から中央道へのルート選択肢が便利になりました。

 

現在はまだ静岡・名古屋方面からの流入と、静岡・名古屋方面への流出のみの開通のようなので、静岡・名古屋方面から東京方面に帰宅途中に東名高速が大渋滞して、中央道へ回避するルートのみ直通化された状態ですが、新たに開通した須走道路・御殿場バイパスを利用すれば、東名高速の御殿場インターにも通じているので、逆に中央道の上り方面が大渋滞で東名高速へ回避するルートも、以前より利便性が増した事になります。

 

例えば埼玉県の西部・北部エリアからトライブする場合、圏央道で海老名ジャンクションまで行ってから東名高速で静岡・名古屋方面へ向かう選択肢以外に、混雑状況に応じて八王子ジャンクションで中央道の大月から富士吉田線→東富士五湖道路→須走道路・御殿場バイパス→新東名静岡・名古屋方面or東名高速御殿場インターというルート、逆方向で混雑状況に応じて静岡・名古屋方面から埼玉県西部・北部エリアへの帰宅ルートの候補も増えた訳です。

 

  • 災害時の迂回ルート

大雨や大雪で中央道と東名高速のどちらかが通行止めになった場合、迂回路への移行経路が強化された事になります。

 

中央道は八王子-勝沼間が山中なので大雨や大雪で通行止めになった事があります。

 

特に大雨や大雪が酷い場合は東富士五湖道路も通行止めになってしまいますが、回復時に東富士五湖道路と八王子-大月間か大月-勝沼間のどちらかでも通行止めが解除されれば、従来中央道を利用している山梨県と首都圏の物流経路を、東名高速を迂回して確保することが出来ます。

 

東名高速が通行止めになった場合の、中央道への迂回の利便性も高まりました。

 

 

  • 今後の進展

 新東名自体は、今後も新御殿場インターから海老名方面へのルートは工事中のようなので、いづれは海老名方面からの流入・流出も可能になります。

 

須走道路・御殿場バイパスも、ぐみ沢の出口の映像で判るように東名高速御殿場インター方面へ延伸される様子です。

 

更にもう一方のルート、名古屋寄りの一般国道52号線の自動車専用道路版、中部横断自動車道も山梨側がかなり延伸工事が進んでおり、そう遠くない将来こちらでも新東名と中央道が繋がる事になります。

 

まだ一部一般国道52号線走行区間が残る中部横断自動車道

 今回の新東名御殿場ジャンクションから新御殿場インターチェンジ間と、国道138号 須走道路・御殿場バイパスの開通は、主に山梨/静岡の観光の活性化、中部横断自動車道は静岡-山梨-長野間の物流のスピード化への貢献が見込まれます。

 

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