当方の2009年式ダッジチャレンジャーSEのレビューです。
ダッジチャレンジャーがどんなクルマか気になっていた人は参考にして下さい。
2008年モデルから登場したダッジチャレンジャーは、日本には正規カタログモデルとしては輸入されなかった車種の為、正規ディーラーでカタログモデルとして販売された輸入車に比べると台数が少ないので、気になっていても不明な部分が多いかたも結構いらっしゃると思います。そこで2009年式ダッジチャレンジャーSEを紹介します。
V6モデルに乗ってみた、中古車を買うならV6かV8の私見も記しました。
-
アメ車にしか見えないルックス、絶対的な存在感。
-
正規カタログモデルとしては輸入されず、そこそこレア。
-
旧来のアメ車の乗り味とは無く別物。
-
どうせ買うならV8モデルか、V6なら3.6リッターVVTエンジンのほうを推奨。
アメ車にしか見えないルックス、絶対的な存在感。
何といってもこのルックスw アメ車ならではの魅力です。日本車や欧州車で同じ事をしても単なるマネの一言で一蹴されてしまうアメ車だけが許される王道デザインです。
~2014モデルまでのダッジチャレンジャーは1970年式ダッジチャレンジャーのデザインをモチーフにして現代に蘇らせたスタイルです。
ダッジチャレンジャーSEはV8エンジンではなくV6の3.5リッターで250馬力なので、他のRT・SRT8などのグレードと異なり、性能はマイルドで見た目のカッコよさがメインのモデルとなります。所謂マッスルカーではなくポニーカーです。
基本プラットフォームはクライスラーLXプラットフォームのホイールベースを縮めたLSプラットフォームなので、エンジン・足回りや他の構成は基本的にクライスラー300・ダッジチャージャー・ダッジマグナムと同一です。
但しV6とV8では足回りも異なります。V8で馬力・排気量が多い高性能モデルほど強化されたメカまわりとなっていきます。
高性能モデルでは、インパネで走りのセッティングが細かく設定出来る機能も備わります。
なのでV6のSEは、マイルドな性能でルックスを楽しむモデルと言えます。
-
正規カタログモデルとしては輸入されず、そこそこレア。
ダッジチャレンジャーは、日本の正規ディーラーではカタログモデルとしては扱われませんでした。なので、どうしても欲しいという顧客に対して特別に輸入された正規ディーラー車と並行輸入車しかありません。
正規ディーラーでカタログモデルとして扱わなかった正式な理由は知りませんが、カタログモデルとして販売しても採算が合うほど売れる見込みがなかった為かと思われます。
というのは、見た目はカッコいいのですが、サイズ的に日本の路上では微妙に大きすぎる上に見切りが悪く、実寸以上に大きく感じて取り回しに気を遣う上に、5人乗りとは言え2ドアで荷物もガンガン載せられる訳ではないので利便性に欠けます。
それが小回りが利き、4人乗っても窮屈でなく、荷物も積めて燃費も良く維持費も安い、日本でバカ売れして何処でも当たり前に見掛ける誰が買っても無難な軽のトールワゴンと真逆の性質の為、万人受けはしないクルマだったからではないでしょうか?
取り回しの悪さに補足すると、太いCピラーの影響で左右斜め後方の視界がほとんどありません。高速道路の流入等の際はかなり怖いです。また後部座席の乗員は顔の真横がCピラーとなる為に窮屈な印象を受けるようです。
バックカメラが無いと車庫入れ出来ないくらい絶望的な後方視界です。
右に倣えで誰もが持っている皆と同じモノだと安心するというのが嫌な人には、誰もが乗ろうとは思わないクルマなので個性が表現出来て打って付けですが、利便性が劣るので万人向けではありませんねw 自分がクルマに何を求めて何が不要かを自分自身が理解している人以外にはオススメ出来ないクルマです。
-
旧来のアメ車の乗り味とは無く別物。
当方は約30年近くの間に、1960年代車から70・80・90年代のアメ車に乗り、ダッジチャレンジャーで00年代のアメ車に乗った事で、歴代のアメ車を体験しました。
そもそもアメ車にハマったのはその乗り味で、ユルくて大味なアメ車のテイストが性分にピッタリで、途中国産のクラウンがメインの期間もありましたが、ユルい乗り味のアメ車を気に入っていました。
しかし今回のダッジチャレンジャーには、往年のアメ車のユルい乗り味はありません。
多分同系統クライスラーLXプラットフォームのクライスラー300・ダッジチャージャー・ダッジマグナムも同様だと思います。
基本的にはグローバル化で旧来のアメ車のユルい乗り味が求められなくなったのが原因と思われますが、クライスラーがダイムラー(ベンツ)傘下時代に開発されたプラットフォームで、ベンツの影響を受け、ベンツの足回りを流用している点も大きいと思われます。
旧来のアメ車との構造的な相違点は、ほぼモノコック的なボディをペリメーターフレームで補完するようなイメージの車体構成から、完全なモノコックボディとなって、従来のフニャフニャな乗り味からゴツゴツした剛性感のある乗り味に変わっています。
サスペンションもフロントダブルウイッシュボーン+リアホーシングリジット(5リンクorリーフ)から前後ストラット&4輪ディスクブレーキに変わっています。
フロントはやや旧めのベンツSクラスの足回りの延長線状の設計の物で、リアはやや旧めのEクラスそのまんまww
なので昔の乗り味とは全く異なります。
初めてのアメ車がクライスラー300のかたは「これぞアメリカン!」と思うかもしれませんが、昔ながらのアメリカンではなく、これぞ現代のアメリカンであると知っていて損はないと思います。
今まで欧州車には全く興味がなかったのでスルーしてきましたが、こうなると一度でもベンツに乗っておけば良かったと後悔していますww
-
どうせ買うならV8モデルかV6なら3.6リッターVVTエンジンのほうを推奨。
前述したように同じダッジチャレンジャーでもV6とV8では性能が異なるので、購入できる状況にあるのであればV8モデルを推奨します。
V8モデルはクライスラー伝統のHEMIエンジンなので、よりダッジチャレンジャーらしさを堪能できると思います。
2009年モデルが出た時の動画ですが、V6のSEとV8のR/T・SRT8の3台でゼロヨンさせていますが、露骨な性能差ですwww
ちなみに動画ではV6のSE、笑ってしまう程圧倒的に遅いのですが日本の路上で使用する分には、SEでもどちらかといえば周囲の車両より速い部類ですw
日本では、見た目からダッジチャレンジャー・シボレーカマロ・フォードマスタングはグレードに関係なく一緒くたにマッスルカーと呼ばれてしまっていますが、アメリカ流の定義ではSRT8以上か最低でもR/TのV8モデルでないとマッスルカーと呼ぶ資格はないと考えています。
V6のダッジチャレンジャー・シボレーカマロ・フォードマスタングはポニーカーの範疇ですね。
とは言えR/Tの5.7リッターでも自動車税88.000円/年でSRT8やR/Tスキャットパック、SRTヘルキャット・SRTデーモン・SRT392等だと111.000円/年、しかもパワーと排気量が上がるほどハイスペックで普段乗りがキツくなってきます。
なのでおススメは2011年頃からのV6モデルSXT系です。
V6ながらSEの250馬力からエンジンが換装されており、VVTの300馬力超えで二本出しマフラー。スマートキーでプッシュスタート。V6の負い目は感じません。
SEが3507ccで8cc超過しているだけで3500cc未満58000円の自動車税が66500円になってしまうのなら3600ccのSXT系のほうがマシですw
既にデビューから10年経過して手ごろな価格帯のモデルも流通していので、ダッジチャレンジャーが欲しい人には買い時かも知れません。