アメ車☆旧車ライフ☆カトラス

アメ車旧車を中心に、クルマにまつわる話を綴ります。

DIYで、旧車 アメ車のレストアもどき(自家塗)の作業をやってみた結果。

前回レストアの定義について私見を述べましたが、今回は素人が痛んだボディの修復を試みた結果の話です。

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  •  素人にはハードルが高い。

素人がDIYで外装を補修(いわゆる自家塗)にチャレンジするとどうなるかという記事です。


もし、自家塗(+板金補修)未経験で自分で外装を補修してみようと考えている人が居ればザッと読んでみて下さい。

 

 

先に述べると、素人の自家塗は板金塗装のスキル云々以前に、用具・資材や作業環境の確保の時点からメチャハードルが高いです。


環境に恵まれて、余程モチベーションを維持出来る人でないとかなり厳しいという感想です。

  • 雑誌に感化されスタート。

当方は2000年頃1970年式オールズモビルカトラスを購入しました。
入手した車両はボロボロで、辛うじて車検が通るレベルの状態で引き渡されました。

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当時アメ車の専門雑誌で、カメラマン兼ライターでその雑誌のメインとなって牽引していた方がレストアの連載をしており、すっかり感化されてしまった当方は、エンジン等のメカニカルな部分は購入したショップに依頼し、外装はDIYで仕上げようと妄想しました。

 

ボロボロなクルマだったので購入当初から半年くらいは1ヶ月入院して退院し、すぐ1ヶ月入院といった状態を何度も繰り返して、徐々に壊れにくいコンディションになって行きました。

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当時博物館や企業の展示施設に展示する模型、TV番組やTVCMで使用する作り物等を製作する工房に勤務しており、塗装用のコンプレッサーやガン等の用具や資材、作業スペースは有ったので社長に許可を得て周末の休日を利用して作業を進めました。

 

これらの用具や作業環境が無かったら、そもそもボロボロのカトラスは購入しなかったと思います。

 

1から作業場所を確保し、コンプレッサーやガン等や塗料関係を揃えるとなると、かなりの初期投資と尋常でない熱意が必須だと思われます。

 

オールドタイマーという旧車のDIYがメインの雑誌の記事を参考にしながら、サビの上から塗れる錆止めPOR15というエポキシ系の塗料をサビた部分に塗布して、サフェーサーで覆いました。

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錆で浮いたり腐食して穴の開いた部分の塗料を剥がす過程で、当方のカトラスは過去に一度プロの手で全体的に日本で言う定義の外装レストアが施されていた事が判明しました。

 

腐食して裂けたフロントフェンダー下端はパテ埋めされていましたが、それが浮き上がってパテに亀裂が生じていました。

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チリの合わないトランクリッドは、全面に1~2ミリ厚でFRP用のポリ樹脂(ゲルコート)が盛られて高さを調整されていました。

 

板金の知識も無いので、大きく凹んだ前ドアはスライディングハンマーで表から引っ張って引き出すという手法を知らず、バールで裏側から押してドアパネルをボコボコにしてしまったり、薄く均一に押されて広範囲に凹んだ後席ドアは、素人には手に負えずポリパテを規定以上に厚盛りして成型したりしました。

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  • 突然の強制終了。

余りに熱心に作業をし過ぎた為に他の社員の不評を買い、あることないこと様々な批判が社長の耳に入り、作業は中断せざるを得なくなりました。

 

満足に下地を整えることが叶わないまま中途半端な状態で、仕上げの塗装を行いました。

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通常自動車の外装補修塗料は2液性のウレタン塗料を用いますが、当方は1液性のラッカー塗料を扱い慣れていたので、1液性のラッカー塗料で塗装しました。

調色は依頼せず、原色を実費で購入して調色しました。

 

自動車の塗装は、深みを与える為にかなりの色数の微量の塗料を隠し味として混ぜ合わせてありますが、自費でいくつもの少量しか使用しない塗料を購入するのも無駄で、メインの原色4キロと調色用1キロだけ購入しました。

 

原色の4キロ缶にそのまま調色用塗料を注入して混色してしまいました。

 

ラッカー塗装後、ウレタン塗料のクリアーを吹いて塗面を保護する予定でしたが、時間が無くなってしまったので最後にクリアラッカーを数回コートして自家塗は強制終了となりました。

 

ウレタン塗料のように塗膜が厚くないので仕上げのコンパウンドでのポリッシュは出来ません。

 

それまでずっとサビサビからサフェーサーの中途半端な状態だったので、ソレに比べたら充分マシになりました。

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しかし、素人が不十分な施工でウレタン塗料でなくラッカー塗装で仕上げた物なのであっという間に退色したり剥がれたり、錆が内側からモコモコ浮いてきたりと早々に劣化してしてしまいました。

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その後カトラスに飽きかけて、車検はずっと切らせませんでしたが長い事毎週末にエンジンを掛けて不動車になる事を防ぐだけで、ほとんど屋外駐車場にカバーを掛けずに放置したような状態を続けた為に、再び外装はボロボロになりました。

 

 

だらだら書きましたがまとめると、素人がクルマまるまる1台サビたり穴の開いたボディを板金補修して、全塗装するとなると、超絶モチベーションが高くてソレを維持し続けられる精神力がないと完成まで辿り着くのはかなり厳しいと思います。

 

板金補修が不要で全面をザッと塗る程度なら、場所と用具と助っ人が確保出来ればどうにかなりそうですw

 

根本的に作業場所を確保出来ない事には何も出来ません。最大の難関です。

 

旧車を所有されている方の多くは、クルマの置き場所があって複数台所有していたり部品取り車も持っていたり、自身でメカをこなしたりと当方より旧車に精通している筈なので承知済かと思いますが、人によっては場所の確保が大変だと思います。

 

車両を保管するだけならまだしも、そこで作業するとなると騒音や臭気、粉煙の対策や配慮や周囲の理解を得る事も必須となるので、地域によってはかなりハードルが高いです。

 

必要な機材・用具を用意するのも、何も持ってない人にとってはかなり大変です。
ガンやコンプレッサー、レギュレーターやホース類も必須ですが、マスキング用具や洗浄用の溶剤、希釈用のシンナー等まで揃えようとするとかなりの金額になりますし、それらの保管場所も必要です。

 

それこそ当方のように職場の了解を得て場所や用具を調達する等の、あらゆる手段を講じる創意工夫が必要です。

 

作業自体のスキルは、作業の過程で身に付いていくようですし、熱意のある人はプロに弟子入りしたり教えを乞う等さまざまな創意工夫をしている様子です。

 

そう考えると、旧車をDIYで維持して乗り続けている人は、目に見えない部分に超絶ハンパ無い情熱を隠し持っていて、さまざまなアイデアを駆使して旧車ライフを楽しんでいる事が伺えます。

 文中に記した錆止め塗料POR15です。サビの表面を覆って空気を遮断する防錆方法なので強力ですが扱いにかなり癖があります。楽天です。


POR-15(ピーオーアール15) ブラック(防錆塗料) 113.6ml STRAIGHT/36-375 (POR15/ピーオーアール15)

 

エポキシ系なので通常の塗装用の溶剤は使用出来ません。また一度固化してしまった塗料は溶剤で溶けないのでハケ等は即座に洗浄しないと使用不能になります。


POR-15(ピーオーアール15) ソルベント(POR-15専用うすめ液) 946ml STRAIGHT/36-725 (POR15/ピーオーアール15)