インドネシアの1BOX系旧車はボディが地元で独自に架装されている為、見慣れない姿で結構キモイですw そんなインドネシアの1BOX系旧車を紹介します。
当方はYouTubeでインドネシアのクルマ系ユーチューバーの動画を頻繁に視聴しているのですが、紹介されるS38ハイゼットや初代デリカ、スズキキャリー等の1BOXタイプはほとんどボディ形状が日本仕様と異なりキモいですw そこにはインドネシア独自の背景がある事を知りました。そんなお話を展開します。
- カロセリって?
百聞は一見に如かず、インドネシアのS38ハイゼットとハイゼット55ワイドです。
- インドネシアの自動車産業
インドネシアでは早い時期から日本の自動車メーカーとの合弁企業が日本車を現地組立~現地生産していました。なので1970年代初頭から現地組立・現地生産された日本車がかなり多かったようです。
その後自国の産業を守り振興させる為に、輸入車はだいぶ限定されているようです。少し前までのパキスタンやミャンマーのように日本から輸出された中古車などは皆無です。
(※今ではどちらの国も、日本からの中古車はほぼ規制されています。)
インドネシアでは、オランダ植民地時代のおそらく馬車の頃からカロセリと呼ばれるボディ架装工場が各地に乱立していたようで、トラックシャーシにバスボディを架装し、ピックアップトラックのシャーシにはオプレット(Oplet)アンコット(angkot)オスティン(ostin)等と呼ばれた乗合タクシーのボディを架装していたようです。
カロセリの語源はイタリア語でよく聞くカロッツェリア(CARROZZERIA)のオランダ語・フランス語版カロセリエ(CARROSSERIE)が訛ったもののようです。いわゆるコーチビルダー(ボディ架装メーカー)ですね。
そして日本車が現地組立&現地生産され始めると、ハイゼットやスズキキャリー等の軽トラや初代デリカ(現地名コルトT120)やキジャン等の小型トラックは、通常の一方開きの荷台付きの完成車と、キャビン部分のみの半完成車にオーダーで1BOXタイプのボディをカロセリで架装して納車していたようです。(半完成車も販売?)
コレは初代デリカ後期(コルトT120)のTVコマーシャルですが、1BOXタイプのキモさ見て頂けるでしょうかW
インドネシアには日本の軽規格はないので、乗車定員4名の縛りがないようで3列シートの1BOXが多く架装されたみたいです。
それこそ西工や呉羽、富士重のように架装メーカーによって細かい部分の仕様は様々、オーダーメイドなので更に千差万別だった様子です。
コルトT120(初代デリカ)の集会ですw
基本パターンは後席左側1ドアでヒンジ式で日本のようにスライドドアではなく、引違い窓でリアゲートはなく下部にトランク、初期はトラックのテールランプ流用で徐々に乗用車のテール流用となっていったみたいです。
このスズキST20も テールランプは乗用車の流用ですね。
見慣れた顔でBピラー以降が独自なので、日本仕様に馴染んだ当方には違和感アリアリですねwww
こんな感じで、日本車はその地域に応じて適応したスタイルにカスタマイズされて行きました。
世界各国に波及した日本車も、各地でローカライズされた姿を見ると新鮮ですww