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【第四弾】トヨタの旧車を例に型式名のしくみを解説・入門編【車両型式】

前回までの型式名の説明で、パブリカや初代カローラを例にしてトヨタの旧車の車両型式のバリエーションや派生車種の基本的な表記の仕方を解説してきました

今回は3代目コロナである#T40系コロナで、以降車両型式の法則に生じる事になるイレギュラーを説明していきます。

corona

画像はⅠ型 デラックスRT40D

  •  おさらい

今回の話は、第三弾までの内容を理解していないと訳が判らなくなります。

 

 

前回までのポイントは、

大原則として、エンジン+プラットフォーム+世代の法則で構成されている。

例:
  • 初代パブリカUP10エンジンU)+プラットフォームP)+世代10
 

ボディのバリエーションや派生モデルは、世代の数字の末尾一桁目とその後に続くアルファベットで分別。

例:
  • 初代カローラ1100スペシャル 2ドアセダンKE10B
  • カローラ1100デラックス 4ドアセダンKE10FD
  • カローラ1200ハイデラックス 4ドアセダンKE11FN
  • カローラスプリンター1200SL KE17S
 

世代の数字の10の位はモデルチェンジまで同一で、下一桁の数字でマイナーチェンジも対応する。

例:
  • 初代カローラ1100 KE10
  • 二代目カローラ1200 KE20
 
  • 初代カローラ1100 KE10
  • 初代カローラ1200 KE11
 

世代の数字の10の位はモデルチェンジまで同一なので、どのトヨタ車もプラットフォーム+世代で呼べば、車種と世代が判る。

例:

二代目クラウン RS41やMS41はS40系クラウンと呼ぶ。

ココまでが最低限必要な知識です。

その後イレギュラーが生じ始めます。

 

今回は更に話を進めます。

イレギュラー発生

このトヨタの車両型式を基本に、トヨタは次々と新型車をリリースしたり、続々とモデルチェンジを続けます。

 

すると基本原則ではカバーしきれないイレギュラーが生じ始めます。

 

イレギュラーとは言え、イレギュラーにもイレギュラーの一定の法則があるので、イレギュラーのある車種とその法則を覚えておけば、トヨタの乗用車系の旧車に関してはかなり語る事が出来るようになります。

 

まず3代目コロナである#T40系コロナで、説明していきます。

#T40系コロナのラインナップとイレギュラー部分。

#T40系コロナのイレギュラー部分は単純明快ですw

T40系と言いつつRT50・RT55・RT56といった50番台が存在するという事です。
ただそれだけですww

 

#T40系コロナの頃になると、ボディのバリエーションやグレードがそれまでの比でなくおびただしく増大してしまいます。

 

下一桁の割り振りだけでは紛らわしくなりかねなくなって来ました。

そこで50番台も起用されるようになりました。

#T40系コロナのボディバリエーション

エンジンは車種によってP型とR型があるので基本はPT4〇かRT4〇

(グレードやミッション、シフトポジション等によって、末尾にアルファベットが1~2文字加わります。)

  • 4ドアセダン (P)RT40
  • 2ドアハードトップ RT50
  • 2ドアハードトップ1600S RT51
  • 5ドアセダン RT56

corona

※Ⅱ型スタンダード RT40
  • 2ドアライトバン(P)RT46V
  • 2ドアライトバン(3Pエンジン)PT47V
  • 4ドアライトバン RT46VF
  • 4ドアライトバン(3Pエンジン)PT47VF
 
  • ダブルピック PT46P
  • シングルピック PT46
  • ダブルピック (3Pエンジン)PT47P
  • シングルピック (3Pエンジン)PT47

corona

※Ⅲ型バンスタンダード PT47V(3Pエンジン)

 

派生車種

    • トヨタ1600GT RT55

 

注釈を加えると、T40系コロナは1964-1970でⅠ型からⅣ型まで変遷しています。

末尾のアルファベットは
4ドアセダンの1600Sとバンのバケットシート(セパレートシート) S
デラックス D
4ドアセダンフロアシフトとHTの4速MT K
トヨグライド(AT車) C

等です。

 

P型エンジンが2P1200ccから3P1350ccに換装されてPT46からPT47になっています。

 

意外にも#T40系コロナには5ナンバーのステーションワゴンが無いのですねw

RT56の5ドアセダンがステーションワゴンに充当されていたみたいです。

corona

画像出典:旧車カタログコレクション 旧車・トヨタ・コロナ5ドアセダン(RT56型)

5ドアセダン(5ドアハッチバック)は当時欧州車では既にメジャーなタイプだったので、欧州の流行に合わせて設定したのかと思われますが、戦前から自動車が普及していたヨーロッパと、自家用車を持ち始めて5年の日本では消費者が自動車に求める要素が全く異なり、日用品のように使いこなす欧州では5ドアハッチバックは消費者に歓迎されましたが、自動車をステータスシンボルとして崇めて、ご近所より少しでも上位クラスのデラックス度を競う事で所有欲を満たしていた日本の消費者には5ドアハッチバックは理解されないまま終了てしまいました。

 

話が逸れましたがまとめると、トヨタの車両型式の法則では、基本的には1世代〇〇番台の範囲内でボディバリエーションの形式を割り振りますが、一部車種ではコロナの40・50番台のように同一世代で跨った運用もあるという事です。

 

これは単発のイレギュラーではなく、コロナでは次モデルの80系でもセダンとハードトップで80・90番台を用いています。


クラウンも、60系以降はセダンとハードトップで60・70番台80・90番台に振り分けていました。

 

コロナが何故40・50番台の40系から60・70番台を飛ばして80系になるのかの説明は今回は割愛します。

 TLVの1/64スケールRT40D、1964登場のⅠ型です。


トミカリミテッドヴィンテージ TLV-64b トヨペットコロナ1500 (ベージュ)

 

当時物のアンティーク品、RT56の5ドアセダンが在りました!画像ではハッキリしませんが1965~のⅡ型に金型が改修されたタイプに見えます。


ダイヤペット トヨペット コロナ 5ドア セダン ミニカー ヨネザワ モデルペット

 

 RT50&51のコロナHTをベースに、ツインカムエンジンやトヨタ2000GTと共通の内外装パーツを使用したRT55 トヨタ1600GTです。フェンダーのホイールアーチの開口部もRT50&51のコロナHTより大きく、コロナHTと見分けがつかない人も居るかも知れませんが別物です。


コナミ 1/64 絶版名車コレクション Vol,4 トヨタ 1600GT (コロナGT) 型式RT55-M 1967 黄色
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トヨタの車両形式解説シリーズw

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