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アメ車旧車を中心に、クルマにまつわる話を綴ります。

ウォッシャー液が出ないと車検に通らない? カトラスの厄介なウィンドウウォッシャー機構

カトラスのウォッシャー液の出が悪くなって苦心した時の話です。

  •  何度直してもチョボチョボしか出ない。

当方のカトラスの年代のGM車のウィンドウウォッシャーの機構は、今の普通のクルマのウォッシャーポンプと異なる機構でした。

 

そんなウォッシャー液噴射の不具合をDIYで改善させた際の事です。

 

  • ウォッシャー液が出ないと車検に通らない?

ある時いつもの工場に出した車検から戻ってきて引き取りに行った際に、強引にチョロッとウォッシャー液を出させて何とかOKを貰いましたが、ウォッシャー液が殆ど出ない状態です。との報告を受けました。

 

当方は自身でユーザー車検をした事がないので判りませんが、ウォッシャー液が正常に噴射されないと車検に通らないみたいです。

 

ちなみに64シボレーベルエアには、ウィンドウウォッシャー自体が装備されていませんでした。上位グレードにしか標準装備されなかったみたいです。

 

今ググっても、ウォッシャー液が出ないトラブルやウォッシャー液の選び方、ウォッシャー液の補充方法しかヒットしないので今ではウィンドウウォッシャー自体が装備されていないクルマはあり得ないみたいです。

 

結論をいうと、純正の機構は捨てて国産車のウォッシャーポンプを流用しました。

  • 今とはだいぶ異なる当時のGM車のウィンドウウォッシャー機構。

1960年代からなのか?開始年は不明ですが、1980年代末頃までのGM車のウィンドウウォッシャーの機構は今のクルマのウォッシャーポンプと仕組みがだいぶ異なっていました。

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恐らく1980年代に順次今のクルマのウォッシャーポンプに変更されていった物と思われます。

  • 変わった機構とは?

今のクルマのウォッシャーポンプのように、小さなモーターでウォッシャー液を送り出す構造ではなく、ワイパーモーターの回転を生かした今のウォッシャーポンプよりメカニカルな機構でした。

 

ワイパーモーターの回転をクランク機構を用いてピストン運動に変換し、竹製の水鉄砲や注射器のようにシリンダー内の水を押し出して噴射する方式でした。


インパネのワイパースイッチはハイ・ロー2速で間欠モードがなく、ウォッシャー液のスイッチと一体で、ワイパースイッチを押し込むとウィンドウウォッシャーが作動し始めました。手を離すとウォッシャーは停止してワイパーのみ作動した状態です。

 

コレもワイパーモーター側では機械式の構造になっていて、電磁石でカムが引き寄せられてピストン運動が開始する仕組みとなっています。

 

このピストン部分のピストンリングに相当するゴムパッキンが経年劣化で収縮してスカスカになってしまっていたので、いくらスピトン運動をしても水を吹かなくなっていました。

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一度ビニールテープを巻いてクリアランスを狭めて復活させたのですが、すぐにダメになりました。

 

アメリカ本国ではリペアキットとして、吸入と吐出用の弁回りの補修部品は製品化されているのですが、何故かピストンやスピトンのゴムは販売されていません。

 

リペアキットは購入して交換してみましたが当然意味がありません。

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ワイパーモーターAssyやポンプ部分一式はリプロダクション品が出ていますがかなり高価です。

  • 国産品を流用。

結局オリジナル状態を保つのは断念して、国産車の解体車から外した中古パーツのウォッシャーポンプを流用する事にしました。

 

当初スバル車から外したフロント&リアワイパー用の2個のウォッシャーポンプ付きウォッシャータンクを入手しましたが、タンクが大きすぎて流用出来ず、欲しいというクルマ仲間に譲渡してしまいました。

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この時はウォッシャーポンプの構造を理解しておらず、タンクの下部にポンプを設置しないと作動しないものと思い込んでいました。

 

カトラスのリザーブタンクは上からウォッシャー液を吸い上げるタイプでした。

 

再び日産の解体車から外したウォッシャーポンプを入手して実験してみた結果、カトラスのリザーブタンクのまま、上からウォッシャー液を吸い出す方式でも呼び水がホース内に満たされていれば、ウォッシャー液は吐出する事が判明したため、ホームセンターで購入したチューブやジョイントを駆使してウォッシャー機能を復活させました。

 

配線は配線図で調べて変更させました。

お陰で純正以上にスムーズで吐出量も多いウィンドウウォッシャーとして復活しましたw

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この顛末をSNSで発表したところ知人から、そんな面倒な事をしなくても日産バネットのウォッシャータンクを流用すれば良かったのにという意見を貰いました。

調べると日産カンガルーウォッシャーとして純正&社外新品でバッグ(袋)タイプのウォッシャーポンプ付きウォッシャータンクが出回っているいることを知りました。

 

走り屋等がエンジンルームを改造して純正のウォッシャータンクが邪魔になった際に、バッグ(袋)タイプのウォッシャータンクで任意の場所に移設する定番アイテムのようでした。

 

このように旧車や改造車には、普通のクルマでは気付きもしないような部分のクルマいじりもあるのですww

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